今年最後の「田んぼと畑の自給教室」

今年最後の「田んぼと畑の自給教室」を開催しました

昨年の11月頃に根本さんと出会って、半年かけて準備してきた教室ですが、今年5月から毎月開催し、あっと言う間に半年経ちました。

今月も新しい参加者が「紹介」で来てくれて、毎回嬉しい限りです
一方で、運営上の課題も色々出てきました。

・根本さんとの交流を取る時間がなかなかとれなかった
・お米などの販売にあまり力を入れられていなかった
・根本さんでないとわからないことがたくさんあり、根本さんに負担がかかるだけでなく、何かトラブルがあると対応ができなかった
・主催者としても、根本さんとしても、持ち出しがあってこのままだと続けられないぐらい「サービス」をしてきてしまった
・「いただきます」「ごちそうさま」といった当たり前のことが、みんなで一緒に出来る食事提供の方法が開発できなかった

などなど。

ただ、一通りやってきたことで、色々な「経験」が積めました。

そして、今年最後は、参加者も多くはないという予想(実際は12家族40名ほどいたのですが)と、年末で収穫もほぼ無い状態でゆっくり時間をとれることもあり、「根本さんとの交流の時間」を盛り込んだプログラムにしました


まず、午前中は10月も行った「餅つき」&「のし餅作り」をみんなでやりました。
今回は、臼の下にワラが敷かれていて、なんだか雰囲気が出ています


私は合いの手など色々やったので写真を今回は撮りませんでしたが、10月と大体同じ感じですので、詳しくは10月のブログをご覧下さい→こちら

ちなみに「出張餅つき」も初めていますので、根本さんの餅つき姿を見たい人、根本さんに来て欲しい人は、ご依頼くださ~い →こちら

そして、お昼と思いきや、プロパンガスが切れるというトラブルが発生
そこで、午後に予定していた丹波黒大豆の脱穀を急遽、間に入れました
根本さんがとってきて頂いた丹波黒大豆。


鞘はこのように枯れて茶色くなっています。


これをあけると、中から真っ黒な丹波黒大豆が登場


本当は、カラッカラに乾いて、振ると豆が「カラカラッ~」と鳴るぐらい乾燥しています。なので、脱穀は、バンバン叩けば勝手にコロコロお豆が転がり出てくるのです。

しかし、最近の天候の問題で、鞘が少し湿っていたので、面倒ですが1つ1つ手で鞘を開けてもらうやり方で、脱穀をやっていただきました。


黙々と大豆をとる参加者のみなさん。集中力があります


そしてこの間、「釜炊きのご飯」も出来上がりました


これが最高に美味い
炊飯ジャーよりガス釜の方が圧倒的にご飯は美味しいのですが、木を燃やして釜で炊いたご飯はガス釜より更に美味しいですよね~おこげも醤油をかけて美味しかった


さて、午後はいよいよ「根本さんとの交流タイム」

こちらが、根本さんのレジュメ。
実は根本さん、あちこちで「プレゼン」をしていて、パワーポイントで作った資料をお持ちなんです。これを使って「地域を保持し、未来へ続けていく活動」として、「経営」として、そして「農家」として、日々の活動を紹介頂きました。


お話が終わった後に、質問などがいくつか出ました。
聞いていて思ったことは、「農家さんと直接話す機会は滅多に無い」という事実。
根本さんと毎月会っているとはいえ、農家の現状を伝えてこなかったこと、だからこそ伝わっていなかったことがたくさんある、という当たり前のことに気づきました。

多分、「顔の見える生産者から買う」という言葉はあっても、実際にそれをきちんと出来ている生産者、また消費者はなかなかいないはずです。

こんな教室を主催している私は特別な立ち位置であって、一般消費者は、生産者と会話をすることは「非日常」なわけですから。

例えば、お米も野菜もおんなじで、「農家がやっていける価格」というのは、農家側の話であって、消費者に値段を提示しているのは「小売」であって、消費者は「小売」からしかメッセージを受けることができません。

だからこそ、こういった「消費と交流出来る企画」をやっているのであって、きちんと、農家側から「やっていける値段」を提示し、それが消費者側から「スーパーと買うのとさほど変わりがない。だったら、農家さんから買った方が良い」と思ってもらえる「メッセージ」を発信し続けなければいけないと思いました。

根本さんのところも、結局、「買える商品×価格」が毎回提示されないまま、ここまで来てしまいました。わかっているけど、なかなかできてこなかった・・・。反省です。

このあたりは、とてもシンプルなのですが重要な話です。

少し根本さんとも話しましたが、来年以降はきちんと
・買える商品×価格を明示し、商品として現物を並べておく
・受付時に欲しい商品を注文を受けれるようにする
といったように「買ってもらう習慣をつける努力」をこちら側がからする必要があると感じました。

根本さんは農家ですし、「作っている人」が「買ってくれ」というのは、なかなか言いにくいこと。だからこそ、私がやる必要がある。

そこに「農村コーディネーター」として主催をしている私の存在意義もあるんだ、ということを考えさせられた時間になりました。

と同時に、私のような立場だからこそ「伝えるべき情報」をたっくさん持ち合わせていて、「楽しい」だけでなく、「ためになる」教室に変えていかなくては、という思いも持ちました。

来年の1月20日(日)の「手作り味噌教室」で、「田んぼと畑の自給教室」も今年度が終了となります。

次回、楽しみながらも「伝えていくこと(商品提案、食についての情報など)」をきちっと盛り込みたいと思います

参加者のみなさん、1年お疲れ様でした
また、来年もよろしくお願いします

根本さん、今年の経験を糧にして、来年は、「飛躍の年」にしましょう