今年2回目の「食と命の教室」

今年2回目の「食と命の教室」はとても晴天での開催

まずは先月、みんなでゴマ粒のように小さい種を蒔いたミニトマトが、この1ヶ月で本葉3枚ぐらいに育ち、鉢にお引っ越し

家庭菜園をやったことがある人も、夏野菜を種から育てた事がある人は少ないので、みなさん、出来上がった第一段階の苗をみて、かけよるように「これが先月蒔いたやつですか」と食い入るように見て写真を撮っていました

ただ、これはまだまだ小さく、根っこもこれから出てくるので、鉢替え、つまりポットに移し替える必要があります。

みなさん「あんな小さい種がこんなになって愛おしいです」という反応で、楽しそうに1つ1つ鉢換えをしてくれましたが、農作業になれていないとかがんだ状態が続いて腰が痛くなるんですよね~

だんだんみなさん腰を伸ばしたり「いたたたた」という感じになっていました

さて、頑張った後はいつもの美味しいご飯

髙柳さんは「この前、餃子が出たんだが、中身は何だったと思う?ジャガイモだったのよ肉が入った本物の餃子とたまには食べたい」と叫んでいました

でも私達にとっては野菜だけで沢山のおかずが出来るお母さんの料理は「凄いな~」と毎回思うわけです。

今回もみんな喜んでたっくさん食べました

さて、今回はミニトマトの鉢替えだけでなく、「土の世界を知る」というテーマがある回。

「根の国」という土の世界を顕微鏡でのぞいたDVDを午後は視聴しました。

まずは堆肥を光に当てるとそこから虫たちが光と熱を嫌って出てきます。姫ムカデを食べるムカデ、そのおこぼれにあずかるゾウリムシ。そういった弱肉強食、小さな虫たちの世界があって、さらにそれらの糞尿やしがいを食べる小さな虫たちが無数にいます。

さらに、土1㎜gに1億を超す微生物が住んでいると言われる世界を知るために、電子顕微鏡でのぞくと最近が沢山うごめいている世界が見えてきます。

根毛は微生物に寄生され栄養を吸い取られ、しかしその微生物が吐き出す汗を栄養として吸収し、まさに「共存共栄」という事がわかります。

ナレーションでも「微生物と植物のつきあいは4億年。それに対して人間と植物のつきあいはたかだか数百万年。農薬は数十年」といった話が出て「なるほどな~」と思わせてくれます。

また、センチュウにおそいかかるカビ、そのカビが増大するのを防ぐバクテリア、といったように、「1つの強者がはこびる事を自然は許さない」といったように、バランスがとれた世界も垣間見る事が出来ます。

そんな貴重な映像を観た後は、実際に草を放置して土のようになった堆肥を見て触って実体験。

みなさん「あの積み上げた草がこういったまさに土になるんですね~」と興味津々。

「あんな黒々した土はなかなかないですよ」と言う家庭菜園のベテランの方もいました。

楽しく真面目に学んだ後は、楽しい収穫タイム

今はちょうど菜花の季節なので、髙柳家の「菜っ葉」の菜花を収穫。その場で生の菜花を食べるのも新鮮で、みなさん「こんな事が出来るなんて幸せです」といった反応

そしてサニーレタスも収穫させてくれました

一通り活動が終わって、今日の感想や質問コーナー。

それぞれいろいろなコメントをくれましたが、中には「環境運動に関心を持ち始めたので、活動をしようと思っているんです」という人もいて、そういったことを普通に気楽にやる人が出てきたのも時代を感じます

この教室を始めた9年前は、まだまだ農業にこれほど関心を持っている人は少なく、環境問題や食べ物の問題となると「一部の偏った人」という見られがちな世の中でした。

なので、昨年までは「食や環境問題について語ると変な人と思われるので、人を選ばないとしゃべれなかったのが、ここでは気さくに話し合えるのが嬉しい」という事を語る人が多かったのです。

ところが、今年はちょっと雰囲気が軽いというか、気にしていること、考えている事などは食べ物の問題、環境の問題なのですが、昨年までのちょっと真面目にそういったことを思っている方々、というよりは、普通の人が普通に「問題ですよね」としゃべる感じなのです。

以前は、色々勉強して「やっぱりおかしい」と意識がある方がご縁が繋がってくる感じだったのが、今年は日常的な生活の中で問題意識があって、ネット検索をしたらこの教室があったのでそれを学びにきた、という感じです。

つまり、日常で環境問題や食べ物の問題などを普通にしゃべる時代になったんだな~、という事だと私は理解しています。

あと、今まで女性がほとんどだったのですが、今年は男性が半分ぐらい、というのも過去に無いことですよね。

働き盛りの年代の男性が休日をつぶしてこういった教室に来る、という事も意識変革の1つの表れだと思います。

最近、つくづく思うのですが、地球温暖化問題が一昨年一気にに世界的に盛り上がり、実際に「未曾有の自然災害」が立て続けに起きたこと、そして何よりも昨年のコロナで多くの方々の意識が変わったと感じるのです。

本当に、時代は変わったな~、としみじみ思う今日この頃です

まあ、そんなこんなで2回目にしてとてもフランクで、かつ楽しい時間を過ごせるようになりました。

来月は野草摘みです