2014年 名人と行く 「幻の天然自然薯掘り」

今年もやってまいりました
2014年度、名人といく「幻の天然自然薯掘り」の第1回目をついに開催しました

世の中に流通している大和芋や長芋は、さつまいも以上に土壌消毒が凄く、最近は漂白剤の使用が禁止されたそうですが、それにしても「健康のために食べるもの」とは、逆方向の栽培をされています。

自然薯も畑物は1年もので、じっくりゆっくりと10~20年かけて山林の中で自生しながら育っているものとは、全く違います。

天然の自然薯は、昔は良く掘っていたようですが、今は農村の一部の方が、趣味のよう掘っているだけです。
それほど、面倒だし、手間もかかるし、経験がないと出来ないことでもあります。

昨年から始めたこの「天然自然薯掘り」は、前職からお付き合いしている名人の鴇田さんが指南役です。

芸能人から素人まで、誰でも優しく指導してくれます。

昨年、私も生まれて始めて堀りあげてみましたが、何ともいえない達成感があり、本当にやってよかったと思います

で、今年もついにその季節がやってきたのです


まずは、自然薯掘りに必要な道具があります。

これが、名人お手製の秘密道具です。
普通の平板のような先っちょがついているので土を切り崩し、はさみのようなスコップ(抱きスコップ)で土をつかんで取り出すんです。


先っちょは、鍛冶屋さんに特別に作ってもらったそうで、日本刀と同じく切れ味抜群です。


さて、その次に自然薯が眠る場所を知っている必要があります。
ここが自然薯が静かに眠る竹林。
ここに入っていくんです。


今回の参加者は、なんと77歳の方で、朝5時前に家を出て遠方から来てくれました。
そして自然薯を掘るだけでなく、自然薯の雌花の絵も描きたいということでした。
畑作業も日々やっているそうで、お年とは思えないほどの体使いで、かつとても紳士的な方でしたよ

さて、まずは山林に入る前に、葉っぱの違いを確認。


写真じゃわかりにくいですが、木の枝にからみついているのが自然薯のツルと葉っぱです。


左の緑色のは苦いもで、右側の黄色く少し枯れている(紅葉している?)のが自然薯の葉っぱです。


さて、それでは山林の中へレッツゴー
こんな中を掻き分けて入っていくので、ビヨ~ンと篠竹がはじかれるように戻ってくることもあり、また踏み倒した先っちょが服にもひっかかることもあるので、注意しながら入っていきます。


あっという間に見えなくなるので、きちっとついていきましょう。


自然薯のツルを探すのは見通しがきく午前に限るそうです。
まずは、1本目のツルを発見です
これが素人にはなかなか判別できないんですね


まず、掘る作業がしやすいように回りの篠竹を切り取った後、自然薯の頭を掘り出し、掘る検討をつけます。


こんな感じで、良く見るとツルが地中に入ると八方に根を伸ばしています。
これは「タコ足」と読んでいるようで、むかごが根を伸ばした感じで、その下に自然薯の部分があります。


周りは篠竹の根っこもたくさんあるので、最初は剪定挟みで切りながら掘っていきます。

そして、多少掘れたら、抱きスコップで土をかきだしていきます。

こんな風に槍投げの用に突き刺し



つかむようにして土をかきだしていきます。


参加者の方も、頑張っています


そして、土を切り崩したり、自然薯の回りの土を取り除いたりするときに、鉄の平板のようなものがついたもので、ガツガツやっていきます。


自然薯の姿が見えてきました。
60センチぐらい掘ると、中が暗くなるので、懐中電灯で照らしながら堀り進めます。


このぐらいでまだ半分ぐらいの作業です。
ここから土がヘナ土といって粘土質のものに変わってきます。
そこを自然薯を傷つけないように1.5メートルぐらいは掘り下げ、最後に自然薯が切れないように取り上げます。

とれました


先っちょが切れてしまったこともあり、ちょっと小さめですが80センチぐらいでしょうか?
名人いわく、自然薯が大きくなるのは12月下旬ぐらいからで、一番大きくなるのは1月下旬~2月中旬ぐらいまでとのこと。
実際、今回掘りあげたものも、目方は倍ぐらいになるそうです。

名人がその辺の篠竹を添え木のようにしてくれ、ツルで巻いて折れないようにしてくれました。
風情があっていいですね~


途中、名人がカラスウリを見つけてくれました。
私は赤い小さなキュウイみたいなカラスウリしか知らなかったのですが、こんな形のカラスウリもあるんですね~。知らなかった。


また、これが自然薯の雌花です。


こちらは、むかごつき。



このむかごが条件が揃うと自然薯になるそうです。
う~ん、どこに播こうかな~。


参加者は2本、名人がおまけに3本掘ってくれました

お持ち帰りはなんと本来3本なのですが、特別に4本に

1本は、奥様がなんとその場で磯辺揚げにして食べさせてくれました
もちもちして、何ともいえないふくよかな味で、美味しかった


昨年やったときは、とびきりでかいのが立て続けに採れたのですが、今回は時期的にまだ早いそうで「1月~2月なら倍になっているな」とのことなので、でっかいのを狙うなら1月~2月の方が良いかもしれません。

しかし、12月は贈答用に堀りに来る人が増えるので、やっぱり天然のものは「運」もありますよね

ちなみに、昨年の様子は→こちらからご覧下さい。


それにしても、今回ご参加頂いた方も、77歳とは思えない体力で、本当に嬉しそうに楽しそうに掘っていました
「いや~、こんな経験、なかなか出来ないですよ。いや~本当に良い経験を有難うございます」と何度もおっしゃってくれました。

「男の血が騒ぐ」というんでしょうか、人気の無い静かな山林で、ひたすら穴を掘っていく。

そして少しずつ姿を現す自然薯。

くねくねと曲がっているので、傷つけないように、折らないように慎重に掘らなければいけないので、ずっと集中し続けなければいけません。

そして、掘ってみないとどのぐらい大きいのかわからないという辺りも、スリルというか、ワクワク感が募ります。

今回も思いましたが、これは「一緒に一度はやってみるべきこと」の1つに入ると思います。

もちろん、採ったものをお世話になった方、ご両親、そして家族で分け合い、寒さを乗り越えるための滋養強壮に、と「10~20年かけて蓄えられた命」を頂くのが、一番価値がありますよね

ということで、「名人と行く 幻の天然自然薯掘り」。
日程は随時調整中です。

是非、ご関心がある方は、チャレンジを

2組4名でくれば、1人2本持ち帰れますし参加費もリーズナブルになります。

ご関心があるご友人と、超希少な「天然の自然薯掘り」、やってみたい方は、是非ご連絡を

詳細は→こちらから

一生に一度は、自然薯を掘りあげて、あの何ともいえない達成感を味わってみましょう