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「ひょっこり農場」物語

 

■「ひょっこり」見せる野菜の魅力 

渡邉さんの野菜を使って料理教室を開いてくれている先生が焼いてくれたトレードマークのパン♪
渡邉さんの野菜を使って料理教室を開いてくれている先生が焼いてくれたトレードマークのパン♪

香取市にある小高い丘の上の畑で、農薬や化学肥料を使わずに年間80種類ほどの彩り豊かな野菜を育てているのが渡邉友美さんです。今年で就農3年目の元気いっぱいの若手女性農家さんです。

 

渡邉さんは、自ら育てる多種多様な彩り野菜を地元の八百屋さんやレストランに卸すだけでなく、千葉県下はもとより東京のマーケットにも出店して販売しています。そのマーケットでは、試食で「あっ、美味しいね!」と今まで知らない野菜の美味しさに気づいたり、渡邉さんのお話を聞いて「へ~、そうなんだ!」と新たな野菜の魅力を知る人が多く、レストランのシェフにも数多くのファンがいます。

 

特に、夏場の「ステーキなす」は、ソテーするととろけるような舌触りが絶品!冬場の白と赤紫色が映えるかぶの「あやめ雪」や、「紅芯大根(こうしんだいこん)」は、見た目が鮮やか。かつ、みずみずしさと甘みがぎゅっと詰まっていて、多くのレストランのシェフから重宝されています。

 

そんな渡邉さんは、「野菜が見せる様々な魅力を多くのお客様に伝えたい」という思いを強く持っています。その考えから、ブログの名前は「ひょっこり野菜」。農場には「ひょっこり農場」という名前をつけています。

「ひょっこり」と聞くと、昔のTV番組を思い出してしまいますが、それとは関係がありません(笑)「野菜が『ひょっこり』見せる不思議さ、楽しさ、美しさを伝えたい」という思いから、このような名前をつけたそうです。

 

■知らないことを知る喜び、伝える喜び 

農家の原点は天性の「好奇心」から!
農家の原点は天性の「好奇心」から!

渡邉さんは野菜の魅力を伝える相手の顔が見えないのであれば、農家という仕事を続けないかもしれない、と言います。

 

「上手に野菜を育てたいという思いはもちろんありますけど、どちらかというと、あんなに小さな種から芽を出したり、いつの間にか実をつけたり。そんな野菜がひょっこりみせる姿、魅力を色々な人に知ってもらいたい、喜んでもらいたい、という思いの方が強いですね」

 

そんな渡邉さんの原点は、小さい頃から抱き続けている「自然や生き物への好奇心」からきているようです。

 

渡邉さんは、小さい頃から虫を追いかけたり、秘密基地を作ったりと、外で遊ぶのが大好きな女の子だったそうです

 

「小さい頃は、野原で草の基地を作ったり、林を駆け回ったり、日が暮れるまで外で遊んでいましたね。また、昔から小さな生き物に興味があって、虫やトカゲといった小動物を追いかけたり、捕まえたり。家の中でもウサギ、ハムスター、ザリガニなどを飼っていました」

 

小さい頃から生き物に触れながら遊んで育った渡辺さん。そんな渡邉さんが高校時代に進路を決めようとした時、頭に浮かんだのが生き物に関係がある獣医や、動物保護、動物福祉(家畜のストレスの無い飼い方を研究するなど)でした。そして動物心理学や動物行動学などが学べる大学へ進んだのですが、生き物の知らないことをたくさん学べることがとても楽しかったそうです。

 

就職の際も、同じ学部の仲間はバイオ関係や食品メーカーに就職する人が多かったのですが、渡邉さんは「まだまだ知らないことを知りたい」という好奇心から、色々なものが集まる市場を就職先に選びました。

 

その市場では、魚、野菜、肉などの様々な部門がありましたが、最初に配属されたのは希望の野菜部門ではなく魚部門でした。

しかし、その道のベテランや漁師さんなどから「今の季節は、卵を生む前だから美味しいんだよ」とか「この時期は良く動くから筋肉が発達して身がしまっているんだ」など知らないことを色々教えてもらいました。希望では無い部門であったとはいえ、それはそれでとても面白かったそうです。そしてたくさんの事を知っている漁師さん達や先輩達に「自分もそうなりたい」という憧れを持つようになったそうです。

 

一方で当初から抱いていた「種類・彩り・形も様々で、より身近な野菜の事を知りたい」という思いが強くなってきましたそのため2年目は野菜部門へ異動申請を出しましたが、2年目も野菜部門の担当にはなれませんでした。そこで、野菜の事をもっとたくさん知る為にどうしたらよいかを考えた結果、出てきたのが「農家」という選択肢だったそうです。

 

「良く聞かれるんですが、農家になりたくてなったのかというと、そうでも無いんです。実際、農家をやっていてもわからないことが多くて、それを知っていくことが面白くて。そんな野菜の面白いこと、不思議さ、美しさ、美味しさなどを伝えていくことがまた楽しいんです」

 

普通、農家さんといえば、「お客様との交流は苦手で野菜を作っているのが好き」というイメージを持つ人が多いのではないでしょうか?しかし、渡辺さんは畑にずっといるのではなく、積極的にマーケットやレストランの交流会に出席し、多くの方々とコミュニケーションをとります。そして多くの人が、渡辺さんのお話を聞くと「へ~、そうなんだ!」と新しい野菜の魅力に気づいてワクワク楽しくなってしまいます。それは渡邉さんの農家になった原点が「野菜の魅力を伝える喜び」にあるからなのでしょうね。

 

■繋がるご縁  

広い畑を地続きで借りれるのは珍しい事です
広い畑を地続きで借りれるのは珍しい事です

さて市場を辞め、農家になるべく渡辺さんが研修生として入ったのは有機農業のメッカである埼玉県小川町のある農園でした。そこで2年間修行をし、従業員7人のリーダーになった頃、いよいよ独立をすることにしました。

 

しかし、いざ畑を探してみるとそう簡単には見つかりませんでした。そんな時、研修先の農園主の知り合いが畑を貸してくれる、という話が舞い込んできました。その畑が現在の「ひょっこり農場」になった畑でした。

 

ご縁があったその畑で独立することを決めた渡邉さん。当たり前のことですが最初は野菜を育てるところから始めるため、売るものが無く、収入源が無い状態でした。しかし幸いにも畑を貸してくれた先が野菜を取り扱っており、しばらくの間、野菜の出荷のアルバイトをさせてもらえることになりました。

 

また、野菜の販売先についてもアルバイト先が仕入れてくれることになりました。その他にも、おつきあいのあった先輩農家のご紹介、既に農家になっていた高校の同級生、マーケットに出店して出会ったシェフなど多くのご縁がつながり、販売先は次々と増えていきました。

 

畑についても良縁に恵まれました。実は最初に借りた畑の大きさは5反(1,500坪ほど)と農場としては大きくはありませんでした。ところがしばらくすると、お隣の畑の地主さんがなんと渡邉さんの高校時代の元教頭先生だったということがわかりました。そのご縁からすぐに隣接する2反(600坪ほど)の畑を貸してもらえることになり、農場は7反(2,100坪ほど)に広がりました。更に、その畑で若い女性が一生懸命に畑を耕している姿を見て、周りの地主さんからも「うちの畑もやんないか?」といった声がかかるようになり、今では9反(約2,700坪)にまで広がっています。

 

■これからも野菜の美味しさ、楽しさを 

 

渡邉さんは畑や野菜のワクワクメッセンジャーです♪
渡邉さんは畑や野菜のワクワクメッセンジャーです♪

「ひょっこり農場」をスタートして、渡邉さんの野菜への好奇心はどんどん膨らんでいきました。美味しい野菜、わくわくする野菜のことを知ると、その種や苗を取り寄せ、種類をどんどん増やしていきました。例えば、オレンジ色だけでなく黄色や紫色のニンジン、赤いオクラ、カラーピーマン、芯が赤や緑色の大根など。

 

実際、レストランのシェフからは「赤系など色が映える野菜」が好評だそうです。更にお客様に「こんな野菜もあるんだ!」といった驚きや喜びを伝えたくて、毎年、新しい野菜の栽培にチャレンジし続けています。

 

「研修先では野菜の宅配セットをメインに販売していたのですが、野菜は多くの種類があって、全てを見切れなかったんですね。だから、実は自分でやる時はちゃんと1個1個の野菜の生育過程を見れるように種類をしぼろうと思ったのですが・・・なんだかんだ言って増えちゃいました(笑)」

 

だからこそか、渡邉さんにはもっときちんと1つ1つの野菜を見たいという思いがあります。

 

「今では年間80種類ぐらいになってしまいましたが、気づいたら大きくなっていたというのではなく、どうやって大きくなったのか、生育過程をちゃんと見たいと思っています」

 

また、お客様が増えてきた分、新たな課題として生産と出荷のバランスの難しさを感じるようになったと言います。

 

例えば、春はわずかな期間に味わえる「菜の花」が重宝されます。この菜の花が数十kgあったとしても、注文がたくさん来るとすぐに無くなってしまいます。また、昨年はあと2週間先まで大丈夫だったのに、今年はもう花が咲き切り駄目になってしまう、という年による収穫時期のズレがあったりします。

「野菜を買ってくれる人に、ご迷惑をかけているんです。使いたいと言ってもらって有難いのですが、どれだけ野菜がとれるかわからない時期もありますし、急に無くなることもあるんです。出荷と生産の量、時期のバランスの難しさを感じます」

 

他にも、マーケットでは大きな業者から、自分一人ではとても栽培し切れない量の野菜の相談が来ることもあると言います。

 

そのため、仲間と一緒に野菜を融通しあったりしていますが、その連携をもっと高めていけたら、という考えを持ち始めています。

 

就農当初とは違い、野菜を育てる腕も上がりお客様も多く増えた渡邉さん。そのためにこれからは、販売活動と生産活動のバランスや、お客様や農家仲間とのコラボレーションなど、今まで以上に大変になってくるかもしれません。

 

でも、大丈夫!それは、「野菜がひょっこり見せる姿」を見たくて、伝えたくて農家になったという原点があるからです。単に野菜とお金を交換する関係ではなく、「ひょっこり野菜」のメッセンジャーとして多くのワクワクを伝えてくれる渡邉さんには、これからも多くの人が集まり、関わり、力を貸していくはずです。実際、この2年間も様々な業種の方がひょっこり農場を訪れ、取材をしたり、タイアップ企画を組んだり、時には仲間になってきました。渡邉さんの野菜やお人柄には多くの人を惹きつける魅力があるのです。

 

渡邉さんは、これからも留まることを知らない好奇心でワクワク美味しい野菜を作り、ますます多くの人を魅了していくでしょう。そんな渡邉さんの活躍、これからも是非注目していきましょうね。

 

※渡辺さんは、5年ほど香取市でひょっこり農場を営み、都内のレストランを中心に多くのファンがいましたが、ご結婚を機にお引越しをされました(2014年11月)