今年度最後の「食と命の教室」 稲ワラ納豆作りなど

今年もあっという間に12月。
そして、今日は今年度最後の「食と命の教室」でした。

来年で68歳になる高柳さん。おかげさま農場の代表でもあり、私の師でもある高柳さんと開催しているこの教室も今年で5年目。

今年はスタート時にお申込みが多数入り満員御礼でスタートしました。

時代が求めているのですかね~。

そして、今回は一番人気の「稲ワラ納豆作り」であるため、新しい方も単発でご参加し、大人数で始まりました。

まずは、高柳さんから初めての方も含めて、なんでこの教室をやっているか説明。

いつもの「食と命」のこと、「なかまの有機農業農家も含め、安心・安全なんてことは考えて始めた人は、1人もいない」ということや「無農薬だとか有機とかは目的では無い」ということをお話ししました。

そして「農場見学なども受け入れて年間200人ぐらいが見学に来た時期もあったけど、単発だとその場限りなんだよ。1年を通して春夏秋冬の自然の流れに沿って、畑や作物がどうなっているか、体験しながら一順繰り経験しないと、なかなかわからないんだ。という、わからないということがわからないんだよ」ということも。


そんなお話をした後に、母屋の方に移動して稲ワラ納豆作りの開始です
途中の道で、ちょうど「小糸在来」の大豆が収獲し、天日干されていたので、説明をすると、在来種のことや大豆そのものがどうなるか知らない方も多く、「あぁ、私も昔はこうだったな~」とこの教室の開催することで、少しでも食べ物の事や種が命であることが伝えられるこういう場は貴重だな~と思いました

さてさて、稲ワラ納豆作りです。
まずは、ワラすぐりをします。
ワラは枯れた葉っぱがついているので、そういったのをなるべくとって、茎を中心としたきれいな状態にします。


そうすると出来上がるのがこんなもの。きれいでしょ?
こんな感じできれいな茎を中心にした状態にすると、カビにくく、編む時もやりやすいのです。


濡らして編みやすくした稲ワラを折りたたみ、その間にワラを2本ずつ差し込む形で編んでいきます。


みんなで、編み編み
大人が集ってひたすら集中して手仕事をやる時間も貴重ですよね~


「昔の人って、ワラを最後まで使い切って捨てなかったんですね~」と、ワラの凄さを実感していました
そして、すぐったワラのカスは、昔はワラ布団などにしていたそうですよ、という話をすると、「猫ちゃんのベッドに使いたいんですけど?」とお持ち帰りした方もいました。

そして出来上がったのがこんなもの。
「つと」という容器で、ここに煮豆を入れていきます。
みんな、3~5本ぐらい作ってもらったので、1本目は不細工でも、だんだん「美しい」つとが出来ていきましたよ


さて、時間も時間なので待望のお昼ご飯です
今回も色々揃って超美味しかったですよ
特に、いつもは動物性たんぱく質は出てこないのですが、今回は高柳さんの北海道の知り合いから届いた鹿肉の料理が出ました
また、サンマのに漬け、コロッケ、三浦大根に煮つけ、大根葉と桜エビの炒め物、里芋の煮っ転がし、コンニャクの煮つけ、そして私が大好きな三浦大根のハリハリ漬けと、盛りだくさんで美味しかった~


お昼を食べ、お昼休みにまだ「つと」を編み終わっていない方は残りの作業を実施し、出来上がった後、高柳さんが前日から仕込んでくれた温かい煮豆を「つと」に入れます。


こんな感じですね。あとはこれを縛って上手に2~3日保温すれば、稲ワラ納豆の出来上がりです


今の時期は3時ぐらいになると肌寒くなり始め、5時前には日が暮れるので、稲ワラ納豆が出来上がったら、「さあ、畑に行こう」と車に乗り込んで三浦大根の収獲。

日も暮れはじめたので時間が無く、また出荷が始まったばかりでまだ生育途中という事もあり、「1本良いのを狙って」ということで、みんな、大物を探して引っこ抜きました。

初めて大根を抜いた、という人は、「これ、ぬけないですね」と悪戦苦闘
そうなんです、青首大根はスッとした姿なので、簡単に抜けるですが、三浦は青首と違って魚雷のような形をしているので、普通に抜こうとしても抜けないんです。
なので、きちんと真上に立って、腰を入れないとなかなか抜けないんですよね~。


とったどー


そしてまた教室に戻って、最後のお話です。

改めて有機農業とか、本物を作ろうとしてきた経緯、あるいは今の食べ物や環境の問題など色々なお話を語り合いました。
今日はお通夜があるということで、17時過ぎでおしまいとなり、初めての方も含め、みんな感慨に浸っていました。

今年は都合が合わない月があった方も結構いて、年間会員特典の「振替受講」が使えるので、「また来年も会いましょうね」といった別れ方で、寂しい感じはいつもの年よりは少なかったので、ある意味良かったかも、という感じです。

そして来年で6年目の「食と命の教室」が第1回は2月17日(土)開催予定です。

「食と命」について何十年も考え、大地や歴史に根差して生きて来た昔ながらの自給生活を行っている高柳さんと一緒に学びます。
今年は人気で2月で満員御礼になりましたので、興味がある方はお早めにお申し込くださいね
https://www.minson.jp/shyokutoinochi/