「田んぼと畑の耕育教室」今年も蕎麦打ち、美味しく出来ました♪

今月の「田んぼと畑の耕育教室」は落花生の収穫と蕎麦打ちです♪

田んぼが9月に終わると、畑仕事のみになります。

ただ、子供達が楽しい収穫は10月に終わり、11月は落花生を収穫しています。

 

まずは落花生の説明です。

 

落花生を掘ったことのある人はなかなかおらず、かつ「千葉半立」という品種のことはもっと知らないので、その辺りをきちんとお伝えします。

千葉県の名産といえば「落花生」。

でも、私もそんなことは認知しておらず、東京から戻って農村コーディネーターになってから、「へ~、千葉県って落花生が有名なんだ」という事を知りました

最近の子供は煎り落花生を食べることもほとんどないようで「ピーナッツと何が違うの?」と聞いてきますが

 

まあ、それはさておき、落花生は千葉県産が有名ですが、さらに「産地」の八街市産がブランドなので高いです。

だから「千葉県産落花生」が中レベルとすると、「千葉県八街産落花生」が上レベルとされます。

しかし、品種はそれぞれ。

野菜というのは品種改良でどんどん新しい品種が出来てくるのですが、落花生に関しては、過去50年を振り返っても「千葉半立ち」という品種は「落花生の王様」と言われて、小粒であるものの、甘み、コクといった美味しさが段違いなのです。

ただ、収量が少なめ、ということで、広くは作られないのですが、やはり「ブランド」なので、まだ作っている人がいます。

そうなると、「千葉半立ち落花生」というのは、先ほどの「千葉県八街産落花生」と同じ上物として取り扱われるのです。

そして、最高ランクが「千葉県八街産千葉半立ち」なのです。

なので、百貨店で贈答用に売られていて、「八街産落花生」や「千葉半立ち落花生」が売っていても、「八街産千葉半立ち」はなかなか無く、あればそれた「最高レベル」なんですね。

まあ、落花生に関心が無い人にはどうでも良い話ですが

 

さて、落花生の収穫です。

実は落花生の収穫は9月が普通です。

ただ、教室の都合上、11月に何も収穫する物が無い、ということで無理矢理引き延ばして11月に収穫してます

今年はプロ農家さんも「大不作だ」と嘆くほど

落花生は雑草よけの黒マルチを張って、種を蒔き、カラスよけに釣り糸などを張る人もいます。

そして、花が咲いて子房柄(しぼうへい)という針のようなものが地面に刺さり、地中に実をつけます。

それが出る前にビニールマルチをはがします。

そして9月になると引っこ抜いて逆さにして乾燥させますが、この時点でカラスや獣にどうしても食べられます。

そして乾燥したのをさらに積み重ねて「のう」というのですが、さらに干します。

ここでもカラスが横からつついて食べます。

そしてクライマックスが、脱穀です。

埃まみれに体を真っ黒にしながら脱穀をするわけです。

だから、大変

昔は農家と言えば「落花生」と「小麦を」を輪作に入れていました。

つまり野菜を毎年作るのではなく、間に土を肥やす豆科の落花生や土を掃除する稲科の小麦を育て、畑を休めたりしていたのです。

しかし、小麦は海外産が流れてきて大赤字で誰も作らず、落花生も高齢化とともに最近は農業法人など大きな会社が青田刈りのように、実が入る前に機械で一気にかってハウスで乾かす、といったやり方に変わってしまいました。

そんな大変な落花生ですが、さらに「千葉半立ち」は昔の品種で収量が少なめで、かつ外れも多いらしいのです。

今年は大外れの年で「3反分、脱穀しても実が入っているのが2割ぐらいだから、もう燃やしちまおうと思う」と知り合いの農家さんが言ってました

一方、この教室ではコロナで例年より1ヶ月遅れで6月上旬に種を蒔いたのですが、過去9年で一番カラスに食われほぼ壊滅

仕方なく下旬に苗を作って植えました。

その結果、11月にしては葉っぱがまだ青っぽく「これはもしかして、逆に良かったかも?」と思ったのですが、残念ながら実がまだ熟しておりませんでした。。。

もうこの後の寒さでは実が入る前に葉っぱは枯れちゃうでしょうから、仕方なく掘って、「沢山食べたい人は茹で落花生にしてくださいね」と伝えました

さて、次は蕎麦打ちですが、ちょうど9月蒔きの蕎麦があったので、みんなで1粒ずつ実をとって、皮をむいて、そば殻やそば粉がどうなっているか見てみました。

なかなかみなさん興味津々で「これを集めたらそば粉になるんだ」とびっくりしてました

さて、いよいよ蕎麦打ちです

詳細はカットしますが、子供もやるという前提で3:7蕎麦を打ちました。

根本さんが収穫した無農薬栽培の蕎麦は1分間18回転の低速石臼でひかれて「挽きぐるみ」という挽き方で、あえて少し皮を入れることで風味が増すそうです。

さらに挽きたてなので、香りと甘みが違います

手出し口出しる親御さんもいれば、子供に任せる親御さんもいて、いろいろな形の蕎麦が出来上がりましたが、細ければのどごしも良く、太ければ良く噛むことで甘みを感じられるので、どっちにしろ美味しいのです

材料が良ければ、絶対美味しいのが蕎麦なんですよね~

こちらは根本さんが作ったそば。最高に美味しかったです

毎回、準備でヘトヘトになりますが、毎回、子供達やご家族が楽しそうなのに救われます。

そして来月はいよいよ今年最後の教室です。

来月もコロナに負けず、頑張ろう、楽しもう