2021年度初の「食と命の教室」

2021年の「食と命の教室」が始まりました!

 今年で9年目で、6年ぐらいは毎年、参加者募集に頭を悩ませていましたが、昨年、今年と立て続けに満席となりました。  

 自然災害の多発や温暖化問題の表面化のせいか、一昨年ぐらいから急に有機農業や農村生活に関心が高まりましたが、コロナのせいでしょう、昨年からはそれが爆発している気がします。

 

 「一気に時代が違うステージに入った」と感じます。

 

 例えば、3~4年前までは無農薬とかベジタリアンとかは一般的には「あ~、意識高めの人ね」といったように「変わった人」扱いだったのが、今や「ヴィーガン」がおしゃれになってしまいました。

 13年前にこの道に入った私は「半農半X」や「懐かしい未来・幸せの経済学」などの世代なのですが、みなさんご存じでしょうか?

 今日の参加者全員が知らず、有機農業の原点となったレイチェル・カーソンの「沈黙の春」も知っている人もいませんでした。

 そういった意味でも、何を求めて農村生活に興味をもったか、というと、私達世代とは違った事、やはり環境変化やコロナなどが意識を変えさせたのかもしれませんね~

 また、教室とは別で髙柳さんのところにファームステイ中の19歳女子が3人、他にも旦那さんは会社員で奥さんは各地をファームステイで回っていて来年には2人で就農したいという夫婦がショートステイに来ていました。昨日の自然薯掘りのカップルもそうですが、とにかく「時代が変革期に入った」と実感する今日この頃です。

 さて、教室は例年のごとく、自己紹介、髙柳さんのお話の後、1000年続く田んぼの見学です。

「田んぼは山からのわき水が必要だったから、必ず裏に山を抱いてその下には田んぼ、という所に昔の人は住んでいたんだ」という髙柳さん。

逆に言えば「日本全国歩き回ったが、古くからある村はそういった場所に集落があるからわかる。逆に台の上のようなところの住宅街は新しいというのがわかるんだよ」という説にみんな「へ~」っという反応です。

今はわき水が湧く場所は「使いにくい」田んぼになってしまったのですけどね

昔は「宝田」と言われていた場所が、今は機械が入ると沈んでしまうので一番の耕作放棄地となる場所なのです

さて、お昼ご飯はいつもの通り、お母さんの手作り野菜料理

みんな「美味しい~」と大喜び

特に「義理の母が年で台所に立たなくなってきて、私が料理を作る番になってきたのですが、野菜を美味しく作るやり方を学びたい」とおっしゃっていた参加者は、夕方、お母さんから個人的に色々お話を聞いていましたよ

午後は恒例の「夏野菜の種蒔き」です。

夏のミニトマト、ナスは今の時期に蒔かないと4月の植え付けに間に合わないのです。

苗床土を作り、ごま粒のような小さな種を1粒1粒蒔いていきます。

髙柳さんから「これで芽が出なかったら誰がやったのかわかるように名札でもつけておくか(笑)」という言葉に、みなさん笑いながらも真剣です

そして夕方は三浦大根を引っこ抜く時間。

「食べられるだけ持って行っていいぞ」と、廃棄直前の大根ですが、みなさん抜くのが楽しくワイワイガヤガヤ

まあ、収穫は楽しいのですが、髙柳さんは「その人の欲がでるな(笑)」とも。

畑を終えた後、1年間のプログラムややりたい事の確認です。

みなさん、初回にしてはとても反応が良く、普通は3ヶ月ぐらいかかるのにあっという間に仲良くなっていましたよ

今年は満席ですが、既に来年度は5人の申込みが入っている状態。

本当にこういった教室が求められる時代に入ったな~と感じます